巡回清掃の仕事を始めてから、気づいたことがあります。
それは
「この時間、結構好きかもしれない」
と思える瞬間がいくつかあることです。
一つ目に好きな時間、それは朝の現場に向かう時間です。
巡回清掃はきっちりと出勤時間が決まっているわけではないので、私の場合、早く出たり遅く出たり、出勤時間はマチマチです。
家を出た時間により、人や車の量が違い、移動時間にも差が出ますが、スムーズに現場まで向かえた時は気分も上がります。
現場に向かいながら
「今日も一日が始まる。がんばろう」
と気持ちを切り替える、この静かな時間が大切なひと時です。
現場に入って作業を始めると、基本的には一人です。
誰かと話す必要もなく、余計な気配を気にすることもありません。
黙々と掃いたり拭いたりしながら、頭の中はとても静かです。
考え事をしているような、していないような。。。自分でもあまり自覚がありません(笑)。
この感覚は、以前の仕事ではなかなか味わえませんでした。
特に好きなのは、ひとつの現場を終えて次の場所へ向かう、少しの空白の時間です。
「ここは終わった」
という小さな区切りがあり、また次に進む。。。
やることがシンプルで、気持ちが切り替えやすいです。
もちろん、体は使うし、楽な仕事ではありません。
階段の清掃や、トイレの清掃がある日は
「今日はなかなか来るな」
と思うこともあります。
それでも、不思議と気持ちが重くなることは少ないです。
それはたぶん、誰かに評価されるために急ぐことがなく、ミスを気にして神経をすり減らしたりする時間も少ないからだと思います。
作業が終わって、現場を後にするとき、きれいになった床や手すり、ガラスなどを見て
「よし」
と納得できる。この瞬間は自分にとって本当に好きな時間です。
49歳で転職し、巡回清掃という仕事を選びました。
華やかさはないし、人に自慢できる仕事でもないかもしれません。
それでも、こうして
「好きだな」
と思える時間が、仕事の中にちゃんとあることは、想像以上に大きなことです。
働くということは、頑張り続けることだけじゃなく、心が静かに落ち着く時間を持てるかどうかも大切なのだと、今はそう思っています。

